Madama Butterfly

『堕天使の涙/タランテラ!』  東宝三部作


《一回目:11月30日》
劇場に行くまで案外平気だったんですが、いざ中に入り12月恒例のクリスマスツリーを見ると
急に心淋しくなるもので…座席に座れば溜め息ばかり。あれー?楽しむはずだったのにな。
そんな感じでお芝居スタート。

【堕天使の涙】
一番の収穫は「ルシファーって子供なんだ!」解釈が当てはまった事。
ムラで見た時はどうも彼の心情が分からなかったんですが、子供だと思うと結構すんなり見れました。
そうよ、彼はメフィストフェレスじゃないんだもん。

神が心から好きだから、人間なんて創る必要ない(自分がいるから)と思って反対したルシファー。
堕とされた腹いせに「憎しみ」と称して人間を惑わすのも神の目を惹こうという所から。
でもどんなに人間を狂わせようとしても神からの答はなくて。
何をしても神は見てくれない。
構ってくれない悔しさがさらに人間への憎しみを増す事に。

これって完全に子供の行動…(自分を見て欲しくて色々やっちゃう)

リリスに会って悪戯してただけの人間に対し、人間を知ろうとしだすけど。
自分がまいた地獄という種を自らの手で咲かせてしまう人間(天使になりたいのになれない)が
本当に分からなくて。

孤独 淋しさ 神の愛が欲しいけど届かない → 頭抱えて一人混沌するルシファー

そこに降りて来たリリス(神からの遣いであり一筋の望み)
彼女が神を感じることが出来る光のパドドゥを一緒に踊る事で神の温かさをようやく知る。
愚かだけど、間違いを何度も犯すけど、それでも最後は神を信じるという人間も理解して。
全てから解き放たれ再び違う場所で違う人間を見に行く(知ろうとする)ルシファー。

子供だから好きなのに反抗し、本当に一人になった時は相手にぶつかってまでも悩む。
そんなルシファーがすごく愛しい存在になりました。
というか…めちゃくちゃ可愛い(惚)
そう思えるようになったのもコム男さんの進化のおかげかなと。
相変わらず芝居が良い方に変わるお方でございますよ。

【タランテラ!】
世界観の理解は今までと変わらず、オギーを神と崇めたくなりました。
やはり1場は初めじゃないですね。

蜘蛛と青蝶の悲恋から全ては始まる→色々転生して→最後は皆蜘蛛で楽しく終る

でいいはず。
だってシビさんが「昔話をしよう」みたいなことを言ってるもの。
囚われ女のジプシーへの憧れも見れたし、愛さんを探すハマコも分かったし。
理解しやすくなってきました♪あと数回でどれだけ世界にはまれるか。
そのためにも早く実況CD欲しいんですが(あと数日!)

中詰め&フィナーレはファイナル世界に飲まれすぎて大号泣してしまいました。
まだ中日も過ぎてないのにかなり恥ずかしい。
でも自分的にあと2回しか会えないと思うと込上げるものがあるんですよね…
まだまだ修行が足りません、反省。
最後の日は大泣きするとして(おい)せめて次回は冷静に観たいものです。
だってフィナーレの歌詞が良すぎるんだもの。
オギーのばかぁぁ(逃)

こんなに悲しい思いするなら好きにならなければ良かったかな。
でもそれ以上の代え難い喜びも頂いてるのよね。
複雑な心境…ですね、ぬぅ。
好きなのにこんなに辛い。
ルシファー人間を教えてーー!(え)

以下、『堕天使/蜘蛛』のプチ感想。
【堕天使】
○やはりマエストロのやりとりが洒落てて好き。
 東京の指揮者は可愛らしい方で骸骨下の素顔にキュン死にしそうになります。
○地獄のルシファーを踊ってるルシファーの首を後ろに倒した時の喉が好きです。
 綺麗で色気がある(マニアック過ぎ)
○ルシファー様に余裕という経験地が1000上がった
 人間を見ると時も余裕から生まれる不敵な微笑みし〜て〜る〜
○サリエルの髪型が大分自然になってました、ああ美人だ…
○ジャンの「いつかそのお高くとまったプライドを粉々に打ち砕いて跪かせてやる、覚えてろ!」
 の台詞を聞いて何故かゾクゾクしました、やば…言われたいよ(え…M?)
 ミズ氏の荒い罵声の時の低音の声が特に好きなんですかね。
 ドキドキしっぱなしでした。罵られたい
○コム男さんのダンスはキレがある、というより絶対ブレない。うんすごい。
 一人だけバレエ公演やってる感覚。
○ひめ嬢の小芝居が500上がった
○フレデリックがジャンとこそこそ話してるのをルシファーは見てるのか!
 それを見てイヴェットを選んだのか!
○エドモンが心の葛藤をしてる時のBGMはマルセルが弾いてるんだよね…よけい切な。
○今日はマルセルのブラヴォーなはずのピアノのテンポがずれてまして(爆)
 本当に頼みます、宝塚オケの方々。
○早花まこ嬢のジジはきっと聡い子なんだと思う。
○子役の凰華れの氏、めちゃカワ。大空クールビューティにやはり似てると思うんですが。
○マルセルを追い返しエドモンが泥酔する所でふと我に返ってるのを見ると
 なんて真面目な子なんだろうと思います、愛しいなぁ。
○シャルルのお付き二人の乙女度が400上がった
○セバスチャンの包容力が5000上がった
 苦悩顔から笑顔で立ち去るようになっててグッドです!
 声のトーンも温かいものになってるし(ええ泣かされました)
 笑顔で別れるけど、遠い所で悲しげな笑顔になってるよ!!私が支えたいぃぃー(無理)
 キムも大人になりましたねぇ。
○マルセルが死んだ時のエドモンの行動はルシファーにとって意外だったはず。
 よけい混乱する引き金になったんじゃないかな。
○Noelの場面は単純にコム男さんファイナルの日を想像して泣きました(え)
 あれ24日に観たら結構凹むんじゃないか?

【蜘蛛】
−1場−
娘やらジプシーやら見てたらタランテラ見逃した(爆)
本当に見切れないんですけど〜詰め込みすぎだよ、オギー。
蜘蛛男の音ちゃん&ラギの格好がナチス軍服みたいで趣味に合います、ゾックゾク。
もりもりいる囚われ男の中にようやく祐希千寿ちゃんを発見!
やはり目がクリックリしてて可愛い〜(本人必死の形相だけど)
−2場−
1〜2場にかけて、ジプシー美穂姐さんと愛さんの歌声が聞き取りやすくなってました。
かなりな高音で歌詞が聞き取りにくかったんですけど、改善されてほっ。
囚われ女がジプシーに惹かれる所もばっちり確認(いやぁ楽しい)
−3場−
蜘蛛と蝶の悲恋は本当に切ないです、号泣!
綺麗だしメロディもいいし言う事なし。
タランテラの蝶を失った時の無機質な動きが『アルバトロス』の無機質さを思い出させてまた号泣…
−4場−
ブエノスアイレスの女いづるん、タランテラに触れられてから変わりましたね〜
あそこで蜘蛛になったのね〜(にやり)
ハマコがすごく愛さんを探して狂ってました。ス…ストーカー?
−6場−
山科さん初め下にいたっけかな?出番が増えたのでしょうか…記憶があやふや。
まぁ可愛いからよし。
組長&副組長が上手で踊ってるのがすごくアダルトーで素敵!
銀橋男役ズラリが終ってコム男さん登場の時、上手にまだいるキムが良い表情してました。
「本家登場…」な感じで控え目にシャットアウト(?)素敵だ、ビバ!
中詰め後のえりたん&五峰さんコーナーで最後に何か言ってたけど聞き取れず…
−7場−
ここから涙腺指数がぐぐぐとあがります。
本人は至って普通で(当然)たまに茶目っ気出すもんだから笑っちゃうやら、泣けてくるやらで頭大混乱。
でも明るくて綺麗で皆いて、好きですよこの場面。大好き。
−8場−
泣きすぎて覚えてません。
あのメロディと歌詞は最強だな!とか悠さんが一番おいしいよな!とかぐらい。

観劇後いっそいで化粧室にかけこみました。
幽霊みたいなひどい顔、してた(笑)


《二回目:12月15日》
思い切り言いたかった事は前回述べたので、今回はさらりと。

『堕天使』
今日、一番気になったのがえりたん演じるエドモン。
欲望を選び取った3人の中ではおそらく一番真っ直ぐで純粋な人。
イヴェットが自分の名声の為(ある意味自己満足)に選び取ったように
エドモンも今の地位を確保する為に選び取った訳だけど、そこにあるのは自己満足より父親の存在。
周囲の声と父親との板挟みで見てて痛々しいんですよね。
欲望を選んでも果たしてその道で良かったのか常に自問自答してそうで。
そんな彼だからどの場面でも痛々しく感じるんですよね。
地獄の舞踏会の場面や最後の回想でも苦悩の表情で…見ていて辛くなる役ですね、アレ。

まぁそこまで思わせるのも、えりたんの演技力でもあるんですけど。
ふと「背中で芝居が出来る人だな」と思いました。
今まで背中芝居で感動したのは星奈優里さんのマリリン・モンローぐらいだったんですけど、
えりたんもなかなかどうして。
あと役に対して久世星佳さんみたいなストイックさも感じました。
昔から思ってたけど、えりたんの芝居好きですわ。
どんどん孤独に、独自に演劇の道に行って欲しいなぁ。
(因みに本日は喉を痛めてたみたいで辛そうでした)

♪えりたんの登場の仮装は黒髪ロングで美麗、緒月はライオン丸みたい。
♪オープニングの上手に真波氏発見。すっごい端整な顔立ち。
♪夜会でルシファー様が色んな淑女に手キスしてるんですけど…何かとっかえひっかえ風?
 街中でも娼婦と何処か行っちゃうし…意外と俗っぽいよね(おい)
♪欲望を選び取る時に背景が赤く染まるんですね、今更気付きました(遅)素敵!
 あの青い薔薇は人間が欲望を選べば赤く染まっていくのかな?
♪そんなルシファー屋敷はアールヌーボー風(蜻蛉柄)
♪リリスを見送る時のひづるさんの表情が穏かで温かくて…ひづるさんに泣かされました。
♪二度目の地獄の舞踏会の所の3組の微妙な空間的すれ違いにゾックゾク。
♪ふと「女の争いと男の言い訳は醜いな」と思う(リアル)

【タランテラ!】
・奈落に降りる時のパイドパイパーの表情が怖かったです、目見開いててヒィ。
・蜘蛛の巣に留まっている蝶がオープニングと同時に羽が千切れてタランテラ登場。
 一番初めに全て語ってるよね。
・彩那&柊コンビはスパニッシュでジプシーなのに女蜘蛛と踊らされて蜘蛛に囚われた。
 えりたんは逃げられたのになぁ…
・アムスでまーちゃんは上からタランテラ見てますよね(何か記憶に覚えが…みたいな)
・アマゾンの組長、副組長コンビの大人な踊りが大好きですよ。
・毎度の如くラ・プラタと最後でホロリ。

よく歌うからなのか、体力的に大変な公演だからなのか、冬だからなのか分かりませんが
全体的に声の調子が……な感じでした。
そんな中、コム男さんは無問題。
さすが筋肉を鍛えているだけあるなぁ(関係あるのか)
今日はそれなりにまともに落ち着いて見れた気がします。
さて私のラスト観劇は来週の金曜。
心を強く!でも最後だからきっと感情のおもむくままに見送りたいと思います。


《三回目:12月22日》
そんな訳で最後の『堕天使/蜘蛛』観劇をしてきました。
東宝で2階から見たのは初だったので、何となく初心に戻った気持ち(大阪初見も2階)
今日はコム男さん会の総見だったようでそれはえらい盛り上がり&えらい感情移入。
もちろん私も例外ではなく(苦笑)卒業は決して悪いことではないのに涙が出てくるって複雑。
舞台も終盤に差し掛かったからかすごい熱気を感じました。
一週間前と全然違う!人ってこんなに進化するんだな。

機械の調子が悪かったらしく開幕が少し延びたんですが、その間がすごく怖かったです。
ザワザワ…の中、皆「もしや…!(中止?)」な気持ちになっちゃって。
オケの人がクリスマスなフレーズを(さも練習してますな感じで)吹いてくれて
その心遣いは優しかったけど、ぶっちゃけ気が気じゃなかった。
公演も公演だし、時期も時期。あの空気はもう嫌だなぁ。

で、幕が開いたらえりたんたち芸術家チームが「今日はやけに時間かかったなぁ」みたいな
アドリブを入れてくれて空気が和みました。
他にも
シャルル「ねぇどぉ?すごく時間がかかったわ〜地獄のクイーン」
従僕「間もなく開幕、遅れてすみません」
的な事言ってくれて、グッジョブです。

【堕天使】
・緒月オーギュストは女好きで女癖が悪そうです、こまったちゃん。
・今日もエドモンにガンガン感情移入しました。
 それだけ細かい芝居をしてくれているんですよね、えりたん。
 全身から滲み出る細い針に刺されたような痛みがつらい。
 うっかりマルセルが死ぬ瞬間の辺りをオペラグラスで見てしまい、マルセルが
 「せんせ…い…」と言って死ぬのを知って大号泣です。
 音ちゃんのあの表情もやばいよん。
 人間3組が神に祈る場面、それぞれの個性が良く出てます。
 (十字きったり、手が下の方だったり)
 皆自分のペアとは違うけど、マルセル&エドモンだけは一緒なんですね。
 組んだ手を顔近くまで持ってきてがむしゃらに祈る感じ。
 「なんだこの二人ちゃんと繋がってるじゃん」と思ったらまた泣けてきました。
・エドモンペア&セバスチャンペアに感情移入しすぎで、どうもリリスには淡白。
 周りはリリスのくだりでかなり涙してましたけど…
 何だろ、泣き所が違うのか?(汚れちまってますから)
・それでもまーちゃんリリスは聖母様だった、神々しかった。
・コムルシファーのあの一人ぼっち感の寂しい目にキュンキュン。
 包んでやるよ!(強気)

【蜘蛛】
・結局、娘はよく分からず。初め「(記憶なくして)ココは何処?」的な振りをしてたんですけど、
 それがどう繋がるのかな。オギーに阪急主催の講演会をして頂かねば。
・スパニッシュでジプシーに入りたい女の子、晴華嬢。
 寂しげに空を見上げる表情が印象的(マニアック)
・アマゾン後の銀橋場面。今日は「あなたが一番(ウン)」ですって。
 オマエ(壮)が一番だーー!
・フィナーレ総踊り。3エリアに分かれてコム男さんがそれぞれを回る所で
 センターの組長と肩をつけあってました。雪パパも嬉しそうだった。
・噂の「2度挨拶」見ましたよ…
 もうやめてよーー泣いちゃうからさぁ。
 彼女の誠意な気持ちが舞台を包んでて感無量。
 それに答えるには痛みを感じないほどの拍手しかないかと。



《総括》
いっぱい泣いたけど、全然笑って見送れなかったけど、心は案外すっきりしてます。
なんだろう、この充実感は。
心の底から朝海ひかるのファンで良かったと思う。幸せでした。
ありがとうの言葉しか出てきません。
そして素敵な作品を作ってくださった二人の演出家にも感謝を。
こんな恵まれた作品でサヨナラ公演を見れたのも本当に幸せ。
もう何も言う事ない。
帰宅したら母から「目が真っ赤だよ(笑)」と言われました。
一年前さららんを見送った時は「死んだ顔してるよ(顔が真っ青という意味らしい)」
と言われたんだっけな。
最後の観劇は魂が抜けた感じになるよなぁ、やはり。