『あの日みた夢に』1 アンダーワールドとは
さっそく見てきました、雪組青年館『あの日見た夢に』
なんて言うか…所見なのでいまいち掴んでいない気もするんですが、さっそく語っちゃいます。
このお話、それ自体はとっても定番な形。
過去を持つ主人公と普通の女の子の恋だけど過去(ギャングという形で現在にも通じてる)に
縛られてかなわない恋。
最後、主人公は拳銃に撃たれ死んでいくが、そばには愛しい人がいて最後のひと時を二人で過ごす…
結構ストーリーが見えてしまうけど宝塚初心者にはオススメ。
この定番恋愛話に伏線として、過去を知っている旧友との関係と
現在の(ギャングとしての)問題の3つが絡み合っているパターンです。
でも大きな線を3つにしたせいか、どうもどの問題も中途半端で終わっているのです。
恋愛も‘死ぬ’結果にしないと成り立たない状態だし、旧友に至っては、同じ人を好きになるんだけど
(お互いを立てて)譲り合いの様になっていて過去の話があまり繋がりません。
それだけの親友、という事を過去を見せて言いたかったのかもしれないけど。
ギャングは3つの中で一番まとまってた感があるけどツメが甘い。
前半はいいんですよ、マイケルとロッキーの対立(対比)が面白い位に出てて。
なのに2幕で突然ロッキーのお父さんがなくなってからいきなりロッキーがボス!とか言い出して
(誰も反発しなかったのか?)マイケルはそんな一匹狼系じゃないと思うんですよね。
誰かついてくる人はいたはず。
二人の対決であっけなくロッキーは死んじゃうし(ファミリーはどうするんでしょ?)
お芝居って描かれてない所やその後を観客が想像できて初めて面白い作品だと思う。
『王家』だとラダメスとアイーダは死ぬけどその後のエジプトの姿をアムネリスを通じて見る事が出来る。
『ファントム』もエリックは死ぬけど他の役者のその後がやはり想像できる。
クリスティーヌはオペラ座を去り、ファントムの墓の前でだけ美声を聞かせ、
キャリエールは後悔の念に苛まれ続け、フィリップは相変わらずの生活でもふとした時に
あの出来事を思い出して少し彼を大人にさせる…みたいな感じで。
でもこの作品はどうしても先を想像する事が出来ない…マイケルが亡くなった所で終わり。
エリーは田舎に帰り、スティーブは変わらず医者をする位しか…
おいしく3つの話を詰め込むよりも1、2つの話を深く入れたら良かったのでは…と思います。
ギャングの話は面白かったし、受け入れられたのでギャング&友情物語orギャング&恋愛物語の方が
深くてすっきりしたんじゃないかなぁと思います。
この中途半端さが本当にもったいない作品でした。
かなり辛口な語りになってしまいました。
そんな流れで甘い(笑)生徒語り、いきます。
朝海(マイケル)
スミマセン、格好良過ぎです。あんなに自然にスーツ+ソフト帽が似合う人久しぶり!
‘スーツ着てます!’じゃなくて‘スーツ、着てみた’な感じ(意味不明)
歌も台詞も演技も、この人はトップになって本当に伸びた感が、嬉しさ満載です♪
下手したらシスコン(爆)な優しいギャングお兄ちゃんですが恩義も持ち合わせてるし、
子分の事も考えてて色んな意味で懐が大きい人です。
クールなナイスガイ、想いは内に秘めて…の様子がコムちゃんにぴったりでした。
格好良く決めてるのにフィナーレのデュエットが終わった時は歯を出してニコニコ×20で
笑顔がキュート!!
舞風(エリー)
本人が‘一般市民代表’と言ってましたが確かにその通り。
特に色がないので難しいと思いますが、その辺りをさらっと流してて流石だなと思いました。
ただ話してていきなり「踊りましょうよ♪」には一般市民を感じられないぞ…
スティーブに告白されてからのエリーはただただ切なくて…
相手から言ってもらいたい気持ち分かります。
言葉が(お互い)足りなくてうまくいかない3人の関係性、あのシーンは素敵でした。
それぞれが自分の心境を歌ってて、メロディが違うんだけど3人で歌うと
アンサンブルのように調和する旋律、綺麗でした。
そう!今回は曲がとっても素敵でした。前回の青年館『NAKEDCITY』に続いて
ジャズがふんだんに使われてて、好みでいいです。
壮(スティーブ)
マイケルと境遇が正反対の彼。二人の対比も面白い。
彼は叔母の家に引き取られて大学まで行かせてもらってお医者になった、と
イイコイイコされてきたボンボン。
そんな環境があんな爽やかな笑顔を振りまくのか!まぶしいよ!えりたん。
真っ直ぐな人柄がにじみ出てて雰囲気がよく分かりました。
1週間しか会ってないのにエリーに好きだなんて言っちゃうし。
それも台詞がかなり歯が浮くのに、それをさらりと言ってるえりたんはすごいな…
スティーブとしては思ったよりインパクトないなぁ。
と、メイン3人が終わった所であとはチームごとに。
《チームマイケル》
コムちゃんの下を犬のようについて回ってる方々(めっちゃキュート…)
まずはいづるんのスージー。娘役お披露目おめでとう!
オープニングから超キュートで、これまた胸キュン。
お芝居もマイケルへの報われない愛情を秘めてついていく姿が健気でね…切ないです。
マダムのローリーとの別れの所で初めてマイケルへの心情を教えちゃうんだけど
大人な女性だったから思わず言っちゃった、みたいな。
ローリーの「仕方がないだろ、勝手に好きになっちゃったんだから」の台詞、ずしんときました。
それを分かってるからただ見てるだけでいいのよね…
フィナーレのタンゴでは歌も披露!踊りは前から見る機会があったのですんなり入っていった感じ。
なにはともあれいづるん、娘役転向で良かったかもですね♪
マイケルの弟分のハンキー(緒月)。
もう今回の健闘賞!でございます。ベスト・オブ・ヘタレ(笑)
本当に情けない弟分なんですよ。
でも根本にマイケルを本当に慕ってて手助けをしたい気持ちが流れてる(それが見てて分かる)から
ただのバカ、では終わらずに「頑張れよぉ」と言いたくなるキャラでした。
オープニングのダンスでは目がギラってて熱かったです。
雪組では珍しいタイプだな(どちらかと言えば星のしいちゃん系?)
この役は客席歩いて絡みがあったり笑えたりと(隣のおば様は緒月の所は大笑いしてました)おいしい。
個人的にもツボな方なので(ロマパリのイカツイ男からチェック!
スサノオではアオセトナで見事にギラってるナルシスぶりにうっとり)
貴船尚のシービー。
ハンキーの弟分(代々続きすぎ)で一幕はザ・田舎者感プンプンだったのが
二幕ではいっちょ前にスーツを着てるので生意気な奴です(笑)
彼女は芸達者なので(ホスト風早優)楽しみにしてましたがフツーで(爆)でも
このマイケルチームはとっても楽しそうでした。
ハンキーの彼女(?←はっきりしてないので)は涼花リサちゃん。
彼女はスカステのスカイフェアリーズでしか知らなかったです。
TVを見る限りしっかりとした娘役だなぁと思ってたけど舞台じゃ変わるんですね。
ハンキーが好きで自分からアピっちゃう(たまに失敗するけど)
面倒を見たくなる女の子役が似合ってました。
有沙さんのクラブのマダム。
いやぁ…声がセクシー度120%で、大人な女性を品を持って演じていらっしゃいました。
彼女はダンサーのイメージなのでこんなにガッツリしたお芝居を見るのは始めてかも。
《チーム悪役》
悪って人は出てこないんだけど…まぁ悪い部類って事で。
トップはかなめちゃんのロッキーですね。マイケルとの対比の先にいる人。
ギャングパパの下で我儘に育ってきて大人になっても分かってない(悪い意味での)ボンボンが
よく表れてました。また大きいから迫力があるんだな…(雪組で久々にでか!って思った)
「俺はバカじゃない」と言ってるけどボスを務める度量はなさそうです(ハンキーよりはましだけど)
実の父を実質殺してしまう、というのは本当に出来るのかな?
後ろで悪魔のささやき(あれはフラニー?)が聞こえたけどそれに惑わされて殺っちゃったのかな?
キレると何をしでかすか分からない恐ろしさを感じました。
まーちゃんに迫るトコとかは「あららら…」と思いました。おっきくなってまぁ…(笑)
そのパパ、ナガさんはギャングのボスがお似合い(うっとり)
各組の組長ってそれぞれの色が濃いけど、私はナガさんの控えめな組長ぶりが実は大好きで
またちょっとお洒落なおじ様とか理解あるボス役とか似合うんだな。
『スサノオ』の白髪翁より断然素敵でした(スーツの着こなし流石です)
でも…いくら心臓が悪いからってあんなに頻繁に発作があれば入院行きでは?
そして飲んだらすぐにおさまるあの薬って…そんなすごいのか!?
ロッキーの直属の部下(?)はひじりん、まちかちゃん。かなり勿体無い配役。
台詞は殆ど無いし捕まえたり追ったりの繰り返し。
むむむ…でも存在感を残してくれたのは立派です。
ロッキーの愛人フラニーは舞咲りんちゃん。
いやみ〜な女性(普通でもいそうな位リアル)を好演してました。
歌も上手(微妙に歌詞が聞き取れないんだけど…)細かい芝居も好きです。
宙輝れいかもギャング。印象強い「アメパイ」の子供からずいぶん大人になったもんだ(遠い目)
今回の初注目は真波そら。クラブで働く少年、ラスティ役でしたが
演技どうこうより地毛をボサボサ風にした格好に心惹かれました。
化粧も上手で演技も自然だったので少し注目したいと思います。
《チーム診療所》
チームって言っても二人だけなんですが…看護婦さんコンビのゆり香さんとももこちゃん。
最後の方までぼーっと見てたわけですが2幕からゆり香姉さんが豹変(?)
あんなに笑わせてくれる方だとは知りませんでした。笑いの間、絶妙でいい!
ギャング達が診療所に押しかけてきたシーンはギャングの背中をボードでバシバシ叩いちゃうし(爆笑)
ナチュラルに流れる笑い、いいです。ももこちゃんは…可愛い(それだけだし)
《チーム過去》
マイケルの回想で出てくる方々です。一番は早花まこちゃん!もぉ可愛いすぎ!
マイケルの妹、アニーですが小さい子って事もあってかなり我儘(爆)
そんな我儘っぷりを持ち前の天真爛漫でキュートになってました。二つ結びが似合う…胸キュン。
クラブのダンサーでも歌ってましたね、この中では抜擢系の一人かな?
ダンサーでも色っぽさより明るさが勝ってたけど、それもまた良し。
そんな兄妹の優しい母は美穂姉さん。
しっとりとした歌いいわ〜アニーにもマイケルにも優しくて。
回想シーンでは美穂姉さんのおかげでギャングものって事を忘れてました。
若き日のマイケルとスティーブには森咲かぐやちゃんと神麗華ちゃん。
神さんはダンスってイメージだったけどお芝居も危なげなくこなしていました。
研6で子役ってどうかと思うけどやんちゃな少年が可愛かった。
何だかんだでめちゃくちゃ長く語ってる…
この作品は舞台のツメが甘い事以外は配役もそう不満がある訳ではないので生徒語りは止まらない。
最後まで有難うございました!