Madama Butterfly

『JAZZYな妖精たち/レビュー・オブ・ドリームズ』2 こんな世界でも信じるものがある限り


グダグダな前回の月観劇から一週間。
気を取り直して本日2度目の観劇でございます。
やっぱりさららん退団公演と思うと、何度も通いたくなるのだけれど
師走に向けてお財布がどんどん薄くなるこの切なさったら(悲)
私はあと1回で見納めなので、ガンガン見ておかなきゃ!な気持ちです。
そして泣けてきます(馬鹿すぎ)
さて、さららんラブフィルター全開で(おい)まいりましょう。

まずはお芝居。
1920年、アメリカに移民してきた5人のアイルランド人の苦悩と成長の物語。
主要メンバーを幼馴染という設定で固めて出てくる辺りは
人材豊富な月組らしいと感じます(宙組じゃありえないんじゃ…)
アイルランドの民話を織り交ぜ妖精を出してファンタジーに…かと思いきや
内容は選挙戦や暗殺、ゴシップ探しに不治の病、と結構ダーク。
きっと谷先生はただのファンタジーで終わらせたくなかったんだと思うけど
私からしたらファンタジーも現代色も中途半端に使ってしまったせいで
より何を言いたいのかぼやけてしまったような感じがしました。
「現代の辛い現状でも夢を忘れちゃいけないよ」って事なんでしょうが、
それを妖精達の登場で語られてもどうも分からないような…
だったらいっそ妖精は故郷の話、とだけにして妖精は出さなくても良かったのでは。
つまりは現代のニューヨークに(それも暗い話に)突然妖精が「やぁ!」と現れても
違和感ありまくりだったという事です。
ただ2度目の今日は慣れせいもあって、そこまで悪くは思わなかった。
まぁ否定する程嫌いじゃないのかな?(結局どっちだ)
もしくは思いっきりファンタジーに徹して欲しかった気も。
妖精を使いたかったなら妖精世界の話とか(『白夜伝説』とか?)
最近そういうのもないからな…夢の世界な宝塚なのに、
芝居は妙にナチュラル(=リアル)になってきてるし。

谷先生だからなのかは分かりませんが、『1914愛』の雰囲気とすごくかぶったのは私だけ?
どちらもいる場所がなくて模索する若者達って感じがするんだけど…
あと曲調も似てるような。

初見からこれはいいなぁ♪と思うのは子供時代の5人が所々で出てくる演出。
まずは幕開きから登場して楽しいアイルランド時代を思い起こさせ。
次はパトリックとシャロンで5人の現状を語る所。
ここは子供たちがそれぞれの事情で散っていき、それと変わるように大人になった自分たちが
出てくる。なんかゾクゾクします。
最後は一番ラストの大合唱、5人が前でポーズをとって歌う後ろには
妖精に囲まれた子供たちが同じポーズをしている。
よく漫画や映像で描かれそうなシチュエーションを実際やられるとそれ以上に効果があります。
子供時代の子と大人になった彼らはもちろん別人だけどどこか雰囲気が似ているから不思議。

2回目で意外といいなぁと思ったのはパトリックとシャロンの関係。
二人は幼馴染で兄妹のように育ったけどいつの間にか愛情が含まれていて。
よくあるパターンなんですが(爆)それがすごく自然に演じられてて。
つまりはアサコとかなみんの関係性とだぶって良く見えるんですよね。
二人は下級生時の花組時代からの戦友。
一時期は組が離れたけどその時代を乗り越え、今はトップコンビとして返り咲いている。
二人に築かれた信頼関係は崩れる事無く。
そんな二人だからパトリックとシャロンがすごく自然な幼馴染の関係に見えたんだと思います。
また二人とも真っ直ぐでね…
移民で辛い思いしたならもうちょっと歪むでしょ、って思うけど二人は純真で綺麗過ぎる。
(なんせ妖精信じてるし)(シャロンは妖精が見える水を携帯してるし←これはどうだろう)
もしかしたら新しいトップコンビのお披露目としてはいい題材だったのかな、とも思います。

他の3人の幼馴染(ウォルター・ティモシー・ミック)
一番歪んだのは殺し屋家業のウォルター。
ゴシップ記事を売って悪稼ぎしてるティモシーも歪み気味。
そんな中ミックだけは警官という真っ当さ。
ミック役はさららんなのでガン見だったんですが(恐)ミックは5人以外の人に救われたから元に戻った。
この辺りはさららん主演作「バーボンストリートブルース」のジェフ役とリンクするようで
なんかうっかり泣けてきます。

ジェフには悪い事をして怒られても、いつもどこかで見守ってたジェラルドという刑事がいて。
ジェラルドのお陰で更生したジェフが刑事になって年をとった時、ミックを見つける。
若かりし自分を見ているようでジェラルドがしていたようにしつこい位にミックを守り
彼という存在を認めてあげた。そしてまた若者が更生していく…
こんな流れだったらいいのになぁと思う(半分妄想)
ミックも真っ直ぐに年をとって若い少年を更生の道に導くんだろうな。
何か二公演(演出家も違うのに)またいでハートフル。

そうそう、忘れてましたが冒頭のアイリッシュダンス。
初見も今回も2階からでしたがこれは圧巻。
フォーメーションの美しさと揃ったステップで釘付け。
しなやかさではなく、直立不動な堅硬い動きだけどそれを大人数でやると美しく見えるのが不思議。

あとは主要キャスト以外の生徒方を…
■妖精チームは芸達者な方々なので違和感ありありなのに惹かれます。
 いくら妖精王のオーベロンでもあの羽はどうかだし(それは演出問題)
 嘉月さんはなんであんな可愛らしい声出るのかビックリだし。
 越乃さんはあの渋くてダンディな声なのにピーターパンだし。
 みっちゃんはそのままだし(褒めてます)
 泣き虫バンシーの青葉みちるちゃんは超絶可愛いし。
 妖精チームは皆さん大好きです。
 声のハーモニーが美しいのもポイント高し。

■選挙運動チームは若い有望さんをがっつり集めてて目の保養(こら)
 その中でも自然と目が行くのは明日海りおちゃん。
 若くても頑張ってるフレッシュさが溢れてて素敵です。っていうか美形だし(そこかよ)
 あとは白華れみちゃん。もう単純に可愛いからオッケー!←ひいきだわ
 ゆうひちゃんにお尻をさわられる所ではプンプンしてて可愛すぎてとろけます。

■可愛いといえば子供チームが可愛い。
 とは言えミニパトリックの夏月都ちゃんしか知りませんでした。
 本当に下級生がやっている模様。
 都ちゃんは「エリザベート」と「JAZZY」で今年のベストオブ少年大賞決定。
 ちょっとまあるいお顔が少年らしくてグッ♪です。
 あとシャノン役の春咲ころんちゃんが可愛かった(まだ研一ですって・驚)
 こういう下級生にまで何かしらのチャンスを与えてくれる辺りは谷先生らしいです。
 頑張る子には厳しいけど優しいんだろうなぁ…

■mahina注目株のとーやん(榎登也)はちょこちょこ出てきました。
 ドアマンは見分けの金髪が帽子で隠れてちょっと微妙。
 でもアイリッシュダンスは格好良かったです。
 もっと頑張って欲しいのになー


続いて、ショー。
初見の時にも書きましたが良くも無く、悪くも無くなこの作品。
なんでなのかな〜と思いましたが、きっとmahina的ときめきポイントがないから。
mahinaがぐっとくるのは伝統的なクラシカルであったり、妖しい世界観であったり、
なので今回のような明るくロック調な作品は単に相性が良くなかっただけだと考える事に。
だから悪くはないんですよ。でもこればっかりは仕方がない。
その中でも記憶残ってるのを羅列していきます。

■FOREVER DREAM
 ここは結構好きな世界観。
 かなみんとゆうひちゃんという同じ存在から愛されるけど途中で邪魔をするのがさららんで。
 その妖しさったら!!
 ここのさららんがショーの中でも一番好きです。
 髪飾りも凝ってて妖しくまとわりつく蛇のよう。
 不敵で不確かな笑みがまたさららんらしくって…
 最後にこういう役が見れて本当に幸せ。
 皆がはけた後で何もない空間に一人で踊るアサコも綺麗でした。
 やっぱりダンスが得意だけあって身のこなしが綺麗。
 回転も軸がぶれてなくて素晴らしいです。
 コムちゃんもダンスが上手いけど、ちょっとジャンルが違うかな?
 二人のダンス競演があったら見てみたい!

■未来への夢
 クラシカルな格好なのにハードな踊りの中詰。
 ここはやはり若手路線系の銀橋が一番。
 ファンはこういうベタな感じに弱いもの(オマエだけだ)
 マサキチまで出てくるとは結構広いなぁと思うけど、考えれば
 以前からのさららんみっちゃんコンビ+85期3兄弟+マサキチだから妥当か…
 マサキチは素顔が美人さんなので化粧を少し頑張ればビフォーアフターになると思います。
 1階席の前の方々はいじられてて2階はちょっぴり疎外感です。
 (でもオトちゃんの目線が近かったのでうっとりもしました)
 見納めは1階なのでこっち見ろオーラ放出でいこうかなと(やめなさい)

■砂漠の夢
 砂役の生徒のフォーメーションが綺麗。
 ホントに砂嵐が舞ったようで団体力の勝利かと。
 (「バビロン」の鳩の場面の団体力と同じぐらい)

■ロケットのセンターにアメリカンが!!←星条海斗
 一人だけスーツで路線系でもないのでちょっとびっくり。
 むしろ脇を固める系だと思ってたのに〜
 でも彼(と言いたくなる位外人顔で男前)は表情豊かだし面白いし意外と良かったかも。
 本人も嬉しそうなのでヨカッタ×2
 面白いアメリカンを見すぎて周りを見る余裕がなかったです。
 白華れみちゃんとかいたのに!(悔)

■かなみんのしっとり系の歌は本当に素敵。ハリがあって艶やかで。
 フィナーレの歌が一番合ってると思いました。

■パレードで85期三兄弟が並んで降りてきてる!!
 なんかちょっと前の雪組を見ているよう…(この中に将来のトップが?)
 そしてエトワールのあいちゃん。
 芝居も重要ポイントでショーは娘役で一人前列にいて。
 るいちゃんが抜けた事で完全に娘役2番手になったみたいですね。
 顔崩しという娘役らしからぬ(笑)あいちゃんが好きなので、
 どうぞこのままでいて下さい。

そういえばショーでハプニングがありました。
プロローグで赤い服着たかなみんが奥から登場する場面。
登場と共に横のセットがはけるんですが、そこに服が引っかかってしまって。
中のふんわりペチコート(白)がビリビリとやぶけていく…(アワワ)
途中でかなみんも気付いて(そりゃ引っ張られたし)切ろうとするんだけどなかなか切れなくて。
結局かなりの長さが赤い服からとれた上に、破けたペチコートを引きずる形で
舞台の前の方に出る羽目に。
何か空気が(客席含め)「…あっ」となったのを覚えてます。
ここで素晴らしかったのが組子の機転。
そのまま娘役だけで固まって踊るんですが、まず皆がペチコートを踏まないように避けてました。
そしてとある方が思いっきり引っ張って切り離し、左手で隠しながら踊りつつ、はけるという手段に。
そのとある方とは……ゆら姐さんでした。
さすが組長!!
その自然な動きと機敏な行動に思わず拍手したくなりましたよ。
単に面白いだけじゃなくて組子の事ちゃんと見てるんですね(当然です)
この事件でゆら姐さんの株アップです。
他にも誰かがアクセサリーを落としたり、みっちゃんが出遅れたような気がしたり
(これは気のせいかも?)とちょっとハプニング大賞なショーでした。

いやぁ長かった…最後までお付き合い下さり有難うございました。
残すはあと1回、さららんの見納め…(涙)
でも悔いの残らないようにガッツリ見てきたいと思います。
(恐らく次の月レポは今日以上のさららんモードかも)

2005.11.28