『霧のミラノ/ワンダーランド』 台風のミラノ
どんよりと薄暗い空の下
生暖かくも不確かな風が舞う…
そんな中で観劇してきた今回の宝塚雪組『霧のミラノ/ワンダーランド』
予想では夜から雨風強い、との事だったので台風に備え(壊れてもいい傘とか)出発したものの
全然普通でした。多分「地下鉄浸水!?」なんてハプニングも考えてたけどバカもいいとこです。
まぁ無事観劇できてなにより。
今回はこの間大阪で見てきたのでストーリーは承知済み。
その際衝撃のラストにがっかりして「東京で見るのどうしようかな〜」という
中途半端な気持ちだったけど友人がチケットを用意してくれたので観劇する事に。
2度目ともあり、トップ以外の周りも見れてそういう意味では楽しかったけどやはりラストがね…
まずは『霧のミラノ』から。
いかにも柴田作品って感じは好きなんですけどね。
最近ジャンルが多様化している宝塚の中でも「これぞ王道ですっ!」って感じの柴田センセ。
毎回は辛くてもたまにそういう作品が入っているから
「たまにはこういうレトロな作品もいいよね」と思えるわけです。
ミラノ市職員だけど影でレジスタンスの活動をしているロレンツォと
織物業者の娘フランチェスカとの恋物語。
それとミラノを支配しているオーストリアの少佐カールハインツとの男の友情物語。
主な筋はこの2本。どちらもいい割合で物語が進んでいく。
+カールハインツのフランチェスカへの微かな恋(いわゆるゆるい三角関係)も相成って。
でも。
何と言っても納得が行かないのはラスト。
あれですべてがおじゃんに見えてしまうのは私だけ?
独立の為戦いに出たロレンツォを待ち続けるフランチェスカ。
戦いに勝っても行方知れずになった彼がようやく戻ってきた。
もう二度と離さない〜みたいな感じで(音楽も盛り上がって)このまま幕、かと思いきや。
ドーンという一発の銃声(その瞬間舞台が赤く染まる)
軍を退役していたカールが‘責任'と言ってロレンツォを撃つ。
ロレンツォの前で泣き崩れるフランチェスカ、その場を去るカール…
そして幕。
なんじゃこりゃー(汗)あまりの突発的事態に大阪で見た時は頭がついていきませんでしたよ。
今日東京で見たけど、やっぱり納得できない終わり方。
その幾つかは…
@ハッピーエンドで終わったっていいじゃない
そのまま抱き合って終わるのもアリだと思いますよ(若干ストーリーはつまらなくなるけど)
A何故カールが撃つ
ロレンツォがレジスタンスの中心人物だから狙われやすいのは分かる。
だからオーストリア軍に殺されるならまだしも、カールが撃つのが分からない。
二人はかすかな友情を匂わせてたのに…
それもカールは退役してるでしょ。彼は「責任を取らなくては」と言ってますが
(※一度捉えられたロレンツォを知ってて逃がしてしまった事があったのです)
責任の取り方が違うんじゃないかなぁと。
だって戦争が終わってからロレンツォ殺したってしょうがないのでは?
私だったらカールの自殺を考えるかな?
Bフランチェスカの問題
彼女の立場的には男二人より問題はないんだけど、ちょっと気になる所が。
ロレンツォを殺した後、カールはその銃をフランチェスカに渡します。
これを自由に使っていい、とでも言うように。
もちろんフランチェスカは銃をカールに向けるけど撃てない。
まぁ分かります、撃ったってロレンツォは帰って来ないもんね。
で、泣き崩れちゃう訳ですがここで自分(フランチェスカ)に引き金を撃つ、
という選択肢もありじゃないかなと思います。
分かりやすくウエストサイドストーリーみたいな感じなんですが。
そうしたら(結果的に)二人を殺したカールのこれからの責任(二人への贖いとか罪の意識とか?)が
くっきりしていいのに、なんて。←超勝手解釈(笑)
Cカールよ、どこへ行く
一番釈然としないのがここかも。
銃をフランチェスカに渡したカール。でも彼女は撃てない。
そしたら、彼はそのまま二人の元を去るんですよ!!
私には逃げているようにしか見えない。
それまで少佐と言えど男の友情も垣間見ていい感じの人間だったのにここで卑怯度アップですよ。
まぁ最後の一場面でこんなに批判めいて語ってしまいましたが悲劇はいいんです、悲劇は。
ただ突発的過ぎるという点が問題。
もう少し事前から匂わせるような伏線をつけて欲しかったなぁと。
まんまと騙されたわけだから劇団側からしたら大成功って事なんですか?
そんなんじゃ疑心暗鬼になっちゃうよ。
不納得にまかせ悪態ついてきましたが、その前までの流れはすっかり柴田ロマン色で好きです。
若手にもダンス、歌があるし締める所と楽しい所の落差もあるのでそう見飽きないし。
あとは簡単に個別語り。
■コムちゃんのパーマのかかった前髪が好き(コア)飄々としている顔とレジスタンスとしての顔が
くっきり違ってGood!!二面性のある男性は惹かれるデスよ♪
■まーちゃん可愛い!!どこから出してるんでしょ、あの声は。
やはりレトロ作品にはレトロな娘役が必要なのね!ドレス捌きが綺麗です〜
■かしげは悪態ついた少佐ですが(汗)なんでこんなに軍服が似合うのよ…
ノーブルなかほりが漂いすぎですから美しすぎて凝視できないとはファン殺しな人だよ。
■ミズの声が好き。いや、だいっ好きな事に今更気付く(遅)いませんか?
声聞くだけで腰が砕けそうになる人(お前だけだよ)
■えりたんは役的においしいんだか(結構一人で出てる)おいしくないんだか(物語に関係なし)
分からない。山科さんとの掛け合いは面白かったですけど。
■キムおいしいなぁ(笑)今までの感じじゃない堅めの軍人だけどちょっと抜けてるし。
フランチェスカが押しかける所のキムの表情(ちょっと上からものを見るような感じ)が
大人度UPでした。
■大劇場娘役デビューのいずるんはもしかしたら一番おいしいのかも。
場面も多いし(娘役で)ソロもあるし。
ポジションとしては娘二番手だろうけど大人っぽい役に限定されてそうでこれからどうなる?
いつも気になる手足ガリ状態はふんわりドレスに隠れて気にならず一安心。
■ハマコと愛さんはまた同期競演状態(笑)心底仲の良さを感じる今日この頃。
ハマコの酔っ払い具合がリアルで素敵。
■悠さんに今日も惚れる(なんてダンディズム)
■香稜しずると愛原実花をけっこうすぐ見つけます。もしかしたら気になるのか?自分。
■有沙さんってホントに貴族っぽいよ。
■尼僧の灯さんが大阪よりもバージョンアップしてたような。
では次、『ワンダーランド』
今までの雪組っぽくない楽しい感じのショーでこれもまぁまぁに楽しみました。
でも「これっ!!」って激しく同調する場面が少ないかなー
mahina'sベストは中詰の「クラシックメドレー」と「栄光」、フィナーレの「青い影」
中詰はこれまた宝塚の基本!な路線男役が歌い次いでいくパターン。
それぞれおいしくて大好き♪また服がトランプをモチーフとしてて全体的に可愛い。
どこかで聞いたことのあるクラシックだからまた良し。
2階から見たんですけどマスゲームのように綺麗な構図が好きです。
「栄光」は思いっきりゴスペル!服も舞台も超シンプル、少しの歌と踊りで魅せる、みたいな。
そして魅せられましたよ(笑)へんにゴテゴテさせるよりこういう方が好きみたい。
「青い影」はまずコム&まーちゃんのデュエットがアップテンポでカッコイイ。
カッコ良く踊るまーちゃんもいいなぁ(可愛いだけじゃない娘役さんって貴重)
そしてまーちゃんがはけて男役の踊りがもう…たまらないですYO〜(叫)
ゆるめのネクタイだから首があいててセクシィ。
それぞれラフな感じで踊ってて自分の決め方、みたいなのがあってメロメロ…
若手も若手なりに決めようとしているからいいんだよね♪
最近キムの男役色気度が増してきててヒヤヒヤドキドキもんです。
ちょっと前まで可愛い〜と思ってたのに、いつのまにそんな目線覚えたのっ!
うーんと後は印象があるんだかないんだか(こら)
白鯨の場面で白波の精の歌手で歌っていた早花まこちゃんの目がいっちゃってたのとか。
せしるの女役姿は華宮あいりちゃんに似てるなとか。
相変わらず美穂姉さんの声にゾクゾクするなとか。
そんな所でしょうか。
今回の雪組は及第点、な感じがします。
特別良くもなく、悪くもなく。
せっかくミズが雪っ子になって初作品だったのに惜しいやらなんとやら。
まぁずっといい訳にはいなかないやね。
それにしても今年の宝塚はmahina的当たりが少ないなぁ…
去年の90周年で使い果たしてしまった感がちらほら。
まぁそんな年もあるのでしょう、ここで挫けたら宝塚なんて何年も好きになれやしない。
(どんな終わり方だ)