一緒に知らない街を歩く
 何気なく向かった先にそびえる大きな観覧車
 彼女の表情が変わる  「いきましょ」

 隣でシャッターを切り続ける君を見るのは嫌じゃない
 その間、何を言っても相手にされないから同じように空を見上げてみる

 手を伸ばしても届かない青の世界に溶け込んだその物体は
 空の鉄格子のようで少し恐ろしい
 でも僕は彼女に囚われ続けているから
 意外と目の前の籠も心地良い場所なのだろう

 君は気がすんだら乗らずに帰ろうとするだろうけど
 最後は僕の我侭を聞いて

 「一緒に乗ろう」