その雨は明け方になって ようやく上がった
 覆い被さってきそうな雲を見上げて 溜め息一つ
 そんな姿を 君は見ていた
 怯えながらも決して外さないその視線に
 この雲のように隠してきた僕の心が 溶けてしまいそうで
 戯れ半分慰め半分
 僕と一緒に帰るかい?

 それでも君は 返事をしない